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そこまでして鯨肉を食べたいか【日本がIWCを脱退】

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政府はIWC国際捕鯨委員会)からの脱退方針を固めました。理由は反捕鯨国との意見の対立が解消されず、議論が平行線を辿ることから、これ以上IWCに留まっても捕鯨再開の目途は立たないとの判断からです。

 

12月25日に正式決定し、来年6月に脱退する意向です。

 

 

日本が戦前に国際連盟を脱退して以降、国際機関から脱退することは極めて異例で国内外で波紋を呼びそうです。

 

今回はそこまでして日本が再開しようとする捕鯨について考えていこうと思います。

 

捕鯨国との意見の対立

日本が今回IWC脱退に踏み切った最大の理由はいつまでも埋まらない反捕鯨国との意見の対立にあります。

 

日本としては鯨の生態などを調べるために行われる調査捕鯨に加え、生態系に影響を及ぼさないレベルでの商業捕鯨を再開することを目指しています。

 

しかし、商業捕鯨はもちろんのこと調査捕鯨を含めたいかなる捕鯨も認めないとする強い反対をする反捕鯨国が増えており、商業捕鯨の再開の目途はまったくたっていない現状があります。

 

そのため、このままIWCに残って交渉を続けたところで商業捕鯨が再開できる可能性は極めて低く、これ以上の議論は無駄との判断から脱退を選択することになりました。

そこまでして鯨肉を食べたいか

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前述したように、世界で反捕鯨国は増え続けておりIWCを脱退し、日本が商業捕鯨を再開したとなれば国際社会からの強い反発は必至で、場合によってはその他外交にも影響を及ぼす可能性があります。

 

確かに牛や豚はよくて鯨はだめだという理屈に私自身不満はありますが国際社会に背を向け、外交リスクを負ってまで商業捕鯨は再開しなければならないことなのでしょうか。

現在の消費量は年5000トン

1960年頃は年に20万トンほどあった鯨肉の消費量は今現在、年5000トンにとどまっています。それは商業捕鯨が禁止されたことで流通する鯨肉は調査捕鯨によって捕獲された鯨肉が副産物として出回るだけなので仕方のないことなのですが、これが商業捕鯨が再開され、流通量が増えたとして果たしてどれほどの経済効果があるのでしょうか。

鯨肉を知らない若者たち

私の両親、団塊の世代は学校給食などで鯨肉を食べていた世代なので思い出の味なのでしょう。鯨肉を買って帰ると非常に喜ばれます。

 

しかし、今の若い世代はそもそもに鯨肉を食べたことがない人が多く、癖の強い鯨肉は敬遠されることもよくあります。

 

そんな鯨肉が捕鯨解禁となって大量に流通するようになったからといって国際社会に背を向けてまで得るべき利益があるとは到底考えられないのです。

 

例えばこれが米だったとしましょう。米を炊いて食べるなんて非人道的だと世界的な非難を受けて米の生産を止めていたとします。しかし米は日本人のソウルフードともいえるべきものです。世界になんと言われようが我々は米を食べ続けると国際社会に背を向けても国民の支持も得られるでしょうし喜ぶ人が多いのでやる価値もあるでしょう。

 

しかし鯨肉はそもそもに求めている人が少なく、経済効果が弱いです。仮に水産企業の戦略がハマり、鯨肉が大ブームになったら捕獲数も増えることになり、その結果鯨の数が減ったり価格が高騰したりと結局問題になります。

 

どう転んでも商業捕鯨は問題にぶち当たるように出来ているのです。

禁断の果実の味は知らなくていい

戦後、日本の食糧事情を支えた鯨肉は世代によっては絶大な人気を誇ります。しかし今、日本人は鯨肉を忘れようとしています。国際的な反捕鯨の機運が高まる中、日本人が鯨肉の味を思い出せば国際社会と背を向けて歩まざるを得なくなるでしょう。

 

わざわざそんな道を選んで進む必要はありません。幸い今の日本ではとてもおいしいお肉、お魚が沢山手に入ります。覚せい剤を打つとどんなに幸せな気分になるか知らないほうがいいように、禁断の果実の味をわざわざ思い出す必要もないと思うのです。

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