経済・お金のあれこれ

経済やお金に関するあれやこれや。今更人に聞けないあんなことやこんなこと。経済やお金についてよくわからない人に対してわかりやすく役に立つ情報を提供することを目指します。

プロを騙す詐欺師、地面師

「地面師」という人たちを知っていますか?彼らは不動産を専門に扱う詐欺集団です。

不動産を専門と言っても手口は多種多様で地主に成りすまして土地を売却したり土地を担保にしてお金を借りたり手付金を取ったり。

いずれも本物の地主ではないので売買契約も架空のものですし書類もすべて偽造なのでお金を騙し取られる形になるわけですね。

1990年前後、日本はバブル真っ盛り。土地価格が天井知らずで値上がりするので不動産の知識がない人や投資にまったく触れたことのない人たちまで転売目的で土地を買いました。

「無知な人」ほど騙しやすい人はいないですよね。このため、この時代は地面師が暗躍したのです。

 

しかし最近になってまたこの地面師が活躍し始めているらしいのです。しかも以前のように素人が騙されているのではなく不動産のプロが騙されているというから驚きです。

 

浮かれた時代、お金に目がくらみよくわからない不動産に手を出した結果玄人に騙され痛い目を見る。これは絵に描いたような話ですがなぜ不動産のプロが騙されてしまったのでしょうか。それには現代の経済特有の事情がありました。

 

2017年8月2日、大手住宅メーカー積水ハウスが不動産の売買案件において63億円を騙し取られたと発表しました。

 

積水ハウスが買う予定だった不動産は東京・五反田にある一等地約600坪の土地で、犯人グループは偽装の印鑑登録証明書、パスポートを使い地主本人に成りすまして手付金を受け取りました。

 

積水ハウス」と言えば大手も大手。不動産に興味のない人でもほとんどが知っているであろう超一流企業だと思います。まさかそこが詐欺の被害にあうとは……

感覚としては警察官が振り込め詐欺の被害にあったといったような感じでしょうか。

 

一部の土地の争奪戦が熾烈

バブルの時は土地という土地が値上がりし日本中の土地が積極的に売買されました。

しかし当然今はバブルとは状況がまったく違います。今人気の土地とはどういった土地なのでしょうか。

それはいい土地です。バカにしているわけではありません。

バブルの時は儲かったので「土地を持つ」ということ自体がひとつのステータスでした。

しかし現在は長年のデフレ、不況から不動産が値上がりする可能性は低いうえ固定資産税や管理費を考えると持つメリットがあまりないのです。居住目的であっても利便性の高いタワーマンションなどが人気の傾向にあり一般人向けの不動産は売るのが難しいのです。

 

しかし売れない売れないでは不動産会社は潰れてしまいます。必然的に数少ない需要の高い不動産の取り合いになるわけです。

それは港区赤坂や渋谷区富ヶ谷と言った都心の一等地。当然ですがこういった不動産は一般人には手が出せず取引するのは不動産のプロたちです。また、売りに出る機会がそもそもに少なく、売りに出された時の競争は熾烈です。

こうしたことから不動産会社は好物件の取得を焦る傾向にあり、好物件に好条件が提示されると思わず飛びついてしまう。といった構図になっているようです。

 

プロだからこそ騙されてしまう。何とも皮肉な話ですね。


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