経済・お金のあれこれ

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熾烈な争いの小売業。その中でドラッグストア躍進の理由とは。

コンビニや食品スーパーと言った小売業がこぞって苦戦する中、ドラッグストアだけが順調に利用客を増やし、利益を伸ばしています。

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日本の有店型小売業はデフレに少子高齢化、ネット通販の台頭など数々の苦難に見舞われ常に厳しい戦いを強いられてきましたがここにきてドラッグストアだけが目に見えて成長を続けられているのはなぜなのでしょうか、そこにはドラッグストアならではの戦略がありました。

 

外国人観光客の影響

 

ドラッグストアが好調の理由のひとつに訪日外国人の増加があります。特に中国から来た観光客がドラッグストアで化粧品などを爆買いし、ドラッグストアの利益に貢献しています。

 

しかし外国人観光客の増加は未だ都市部に限定され、地方への貢献は限定的です。ドラッグストアの躍進を語るのに外国人観光客の増加だけでは説明がつきません。大きいのはスーパーやコンビニの利用客を奪い、国内消費を大きく伸ばせていることにあります。

 

ドラッグストアだからこそ出来る食品の安売り

 

スーパー、コンビニの主力商品は食品なのに対し、ドラッグストアの主力商品は医薬品です。主戦場が違うのになぜドラッグストアはスーパー、コンビニの利用客を奪うことができているのでしょうか。

 

それは本来ドラッグストアが持たない食品という商品を活用した医薬品の販売戦略にありました。

現在ドラッグストアの企業は食品関係の品目、エリア拡大に力を入れています。これは医薬品に変えて食品を主力にしようというものではなく飽くまで医薬品を売るための作戦なのです。

 

従来で言えば、食品を買おうという人はスーパーかコンビニに、医薬品が欲しい人はドラッグストアに。という構図でしたがドラッグストアが食品を、それもスーパー並みに安く売ることでスーパー、コンビニの利用客をドラッグストアに集めることに成功しています。

 

同じ食品を安売りするにしてもスーパーとドラッグストアではその意味合いは大きく変わってきます。

スーパーの主力は食品ですので安売りするにしても食品を買ってもらうための安売りです。そのため、主力を安売りするわけですからうまく集客に成功しても値下げした分利益率は下がるので業績は伸びない。なんてことになりかねないですが、ドラッグストアの主力は医薬品なので食品を安売りして利益率が下がってもダメージは限定的です。むしろ、集客することで医薬品を買ってもらえる可能性が増え、実際に医薬品の売り上げを伸ばすことで成長につなげているのです。

 

おまけに食品は単価が低いので安売りしてもダメージは限定的で医薬品は単価が高いので大量に売らなくても利益を上げることが出来るわけです。

 

熾烈な競争で生き残った今のスーパー、コンビニは伊達じゃない!

 

冒頭で述べたように有店型の小売業は逆境の嵐です。今回はドラッグストアが一本取った形だと思いますが、スーパー、コンビニもこの苦しい日本の状況下で成長し生き残った(つわもの)ばかりです。このまま負けを認めて退場、なんてことにはならないでしょう。

実際、スーパーもコンビニも医薬品を取り扱うところが増えてきており、ドラッグストアに流れた利用客を引き戻そうとしてますし、もっと知恵を絞って利用客を奪い返す作戦を実行してくるでしょう。

 

デフレや人手不足を除いてもネット通販という敵が強すぎる昨今、有店型の強みとは何なのか、この過酷な環境下で生き残ってきた企業の底力を見せてくれることを期待しています。


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