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女性活躍推進法の改正は人手不足解消につながるのか

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国は大企業に対して女性登用の数値目標を盛り込んだ行動計画を作ることを義務付けています。

 日本は女性の社会進出が他の先進国と比べて著しく低いこと、少子高齢化により人手不足が深刻なことを踏まえ、現状より女性の働く場、輝く場を増やすよう目標を立てて努力しるように大企業に求めています。

これによって女性の労働環境や待遇が改善され女性登用が増えることを政府は期待しています。

これは女性活躍推進法という法律を基に行われているわけですが、今度この法律を改正し、今までは大企業だけだったのを中小企業にも義務付けようとしているようです。

 

果たしてこの法律改正はどの程度効果があるのか考えていこうと思います。

 

女性活躍推進法の目的は人手不足の解消と女性の社会進出促進の二つですが今回は人手不足の解消という点に絞って考察します。

 

女性の働く場と機会は確実に増える

そもそもこの女性活躍推進法は効果を上げているのです。2016年の4月に施行された法律ですが施行前と現在とで管理職の男女比率などが一定の効果を上げています。

なのでこれを中小企業に広げたからと言ってマイナス効果になるというのは考えにくいと思います。

働き手が増えるわけですから労働力不足解消にもマイナスに働く可能性は低いでしょう。

 

働きたいという女性が増えても人手不足解消は難しいと言わざるを得ない

私は人手不足はまったく別の問題だと考えています。そもそもに女性の社会進出が欧米並みになったとしても足りない人手のほうが多いですし、なにより働く女性が100人増えたからと言って100人分の人手不足が解消するわけではないためです。

これはつまりどういうことかというと人手が不足している仕事というのは大きく分けてこの2種類だからです。

  1. 高度なスキルが要求される職
  2. 誰もやりたくない職

 

1の代表格は医者でしょうか。これも少し特殊な事情で実際に日本に医者が少ないかというとそういうわけではないのですが(ここでは省きます)結果的に求められる医者の数が足りないという状況になっています。では増やそうと言っても一朝一夕に増やすことは出来ません。

こういった専門職の確保には教育課程から考えた長期目線が必要です。今回の女性活躍推進法は短期目線で見た法律ですのでこういった時間のかかる教育が必要な職の人材確保には向かないうえ、専門職での女性活躍はどちらかというと教育の分野になると思います。

 

そして2の代表は建設関係、介護関係、農業・林業関係の職でしょうか。いわゆる3K(きつい、汚い、危険)と言われる仕事ですね。しかもこれらの業種は賃金も安い傾向にあります。

 

新たな働き手が生まれたとしてその働き手も人間です。自分にとって良い仕事に就きたいと思うはずです。彼女たちにとって良い仕事が現在人手不足に陥っている業種である可能性は低いはずです。

しかし誰しもが自分の望んだ仕事に就けるわけではありません。望んだ仕事に就けなくても生きていくために仕事は必要なので望んだ仕事に就けなかった人たちによってこの誰もやりたくない仕事は支えられてきました。なので労働人口の増加=人手不足の解消という式は成り立ちます。一昔前までは。

今はよくも悪くも豊かになりました。働きたくない、働けないなら働かなくても生きていける時代です。

「そんな仕事しかないなら働かなくていいや」こう思われてしまえばそれまでです。

 

なので2の労働力不足解消は女性の労働環境云々の前にそもそもの労働環境、人が働きたいという労働環境を作らなければ問題の解決にはならないのです。

 

 

 まとめ

しかしながらこんな私でも思いつくようなことです。国もこれで本気で人手不足を解消しようなどとは思っていないはずです。どんな微々たるものでも「人手不足が解消した」という客観的なデータがとれさえすれば万々歳でしょう。

この法律でもっとも意識されているのは女性の社会進出の低さです

 

先進国で見てみると日本は本当にワーストです。下手をすると発展途上国より遅れているかもしれないと思うほどです。

しかしなぜ日本は女性の社会進出が低いのか、なぜ上げなければならないのかという話をするとこれでまた記事が1,2本書けてしまいますのでそれはまた別の機会にお話ししようと思います。


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