経済、お金のあれこれ

経済やお金に関するあれやこれや。今更人に聞けないあんなことやこんなこと。経済やお金についてよくわからない人に対してわかりやすく役に立つ情報を提供することを目指します。

お金に懸ける現代人

投資を始めて度々思い知らされるのは投資家たちのお金に懸ける熱意と想像力です。

 

2016年6月にジャイアントパンダのシャンシャンの誕生は大きなニュースになりました。今でも記憶に新しいですね。

私も動物は嫌いではないのですがパンダ誕生の際のパンダ1色ムードは異様さを感じるレベルです。

 

そんな中、投資家たちが考えるのはこれによってどこが恩恵を受け、どこに投資すれば儲かるか。ということです。

 

2012年7月にも同じようなことがありました。国内で24年ぶりに誕生したパンダに日本中がパンダ1色です。これによってどこが儲かるか…

 

パンダのぬいぐるみを作るおもちゃメーカー?

 

それとも上野動物園か!?(上場してません)

 

いやいや、パンダをロゴにしてるサカイ引越センターでしょ

 

実際にどういう結果になったかというと

パンダを見るために入園者数が増える→彼らは近くで食事をとるであろう→上野動物園近辺の飲食店が繁盛するはずだ→近くで上場している飲食店はないか

 

このプロセスで掘り出されたのが「9734 精養軒」です。

 

この流れで当時418円だった株価は高騰し一時636円(+52%)の高値を付けました。

 

そしてこの銘柄を逃した人たちは別の銘柄の物色に躍起になります。

 

それによって作られたパンダ関連銘柄は投資家たちに広く浸透し、2016年のシャンシャン誕生の際にも市場を大いに賑わせました。

 

株式投資において連想は大事とされていますがさすがにこのレベルには到達できる気がしません。

 

「水位」「電圧」は高いところから低いところに流れます。それと同じようにお金も「儲からないところ」から「儲かるところ」に流れるわけですね。

 

このように考えるとお金の流れも単なる法則に過ぎないように見えますが水位や電圧が物理原理に基づいて動いてるのに対してお金の流れは人の意思が生み出しています。

儲かるとなれば人の生死だって投資材料になるのです

 

(2012年はパンダの赤ちゃんが肺炎で死亡したのを機にパンダ関連銘柄は大暴落しました。)

 

 

その様は生えている草という草を食いつくし去っていくバッタの様。

 

現代人にとってお金というものは生きていく上で必要不可欠なものではありますがその稼ぎ方というところには注意したいものです。


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VRへの期待が止まらない

VR。実に夢の詰まった技術ですよね。私のようなファミコンやらスーファミやら家庭用ゲーム機で育った世代にとってゲームの世界に入り込んで遊ぶという夢を持っていた人は多いと思います。

そしてそれを可能にしてくれそうな技術、それがVRです。

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我々一般人にとって最も身近な存在として現れたVRは恐らくプレイステーションVRだと思います。これが発売されるとなった時買おうかかなり悩んだんですが結局買いませんでした。

それはやっぱりコントローラーを持ってプレイするゲームだったからです。

私が見た夢はやはりゲームの中に入ることだったわけです。

例えばモンハンとか。あれコントローラー使って一生懸命モンスター狩ってますがVRを装着し武器を持って東京ドームみたいな広いところで走り回りながらモンスター狩ったら最高に楽しいと思いませんか?

私のダイエットも間違いなく成功すると思います

さすがにまだそこまでは到達していないようです。かなり高いものですしもう少し技術が進むまではVRのゲームは手を出さないことにしてます。

 

そんな中私の心をくすぐったのは電通さんが開発したVRです!

fanglass.jp

これはVRを使ってスポーツ観戦ができるというものです。ゲームだと操作しなければいけませんし、狭い室内で走り回ることが出来ないのでどうしても没入感に欠けるところがあります。

しかしスポーツ観戦なら操作はいりませんし、外の音を遮断すればまるで試合会場にいるかのような感覚を楽しめるのではないでしょうか。

さらにこのVRでは選手視点、審判視点、ベンチ視点など通常のテレビなどでは楽しめない視点から試合をみることができます。

格闘技での選手視点や審判の視点からみたら大迫力の試合を楽しめるのではないかと期待しています。

また、野球もバッターボックスからの視点やアンパイアからの視点だとキレ味するどい「消える変化球」も味わえるかもしれません。

 

VRはまだまだ新しい技術なので改善すべきところや実現が難しいところが多く、まだまだSF世界のようにはいきませんが夢に溢れる技術であることに間違いはないです。

今後の進歩に期待したいです。

 


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日本はなぜデフレを脱却できないのか

前回のおさらい

前回はデフレーション、いわゆるデフレについて説明しました。デフレとはお金の価値が上がり物や人の価値が下がるということが連鎖的かつ継続的に起こることによって経済に悪影響を及ぼしている状態のことでしたね。

 

www.keizai-arekore.com

 

そのため、このデフレの兆候やデフレそのものが発生すると国はお金の流通量を増やすことによって(金融緩和)お金の価値を下げ、賃金の上昇、物価の上昇をさせようとします。

 

この金融緩和によってリーマンショック以降停滞気味であった経済が正常化しつつあります。アメリカでは新調ながらも着実に利上げが行われ、ヨーロッパの緩和の祝勝ムードが進んでいます。

 

これは長年金融緩和を行った成果と言えるでしょう。

 

ところが

この流れに取り残されている国があります。それが日本です。日本も欧米と同じように金融緩和を長年行ってきました。2013年に黒田東彦さんが日銀の総裁になるといままでより倍近いお金を流通させる異次元の金融緩和まで行っているのにも関わらずです。

他国より強力な金融緩和を行っているにも関わらずなぜ日本はデフレを脱却できない、どころかその糸口すらつかめずにいるのでしょうか。今日は日本のデフレについて考えていこうと思います。

 

日本のデフレは過去に例がない

もう日本人のほとんどが忘れかけているリーマンショックですがこれは実に大変なものでした。

このリーマンショックで世界の投資熱が冷める、つまり投資する、お金を使うよりお金を守る(リスクオフ)の流れが世界中で広まり、世界的にお金の価値がぐんぐんあがり、世界的なデフレが発生しました。これによって先進国の金利はほぼ0になりここから世界のデフレとの戦いが始まったわけです。

そして現在2018年、ようやく抜け出せそうな気配になってきたわけです。ここまで約10年。あの世界恐慌と同じ期間です

いかに大変なことだったかわかると思います。

 

しかし実をいうと日本はそのはるか昔からデフレと戦っていたんです

 

だってみなさん。日本が好景気だって話聞いたことありますか?ドラマを見てもニュースを見ても近所の噂話を聞いても「今は不景気だから」

こればかりです。

日本はバブル以降好景気を経験してないのです

言い換えるとバブルが崩壊してから日本はずっとデフレなわけです。

日本のバブルがはじけたのは1991年のことですのでここから考えると実に四半世紀以上日本はデフレが続いていることになります。

こんなことは世界を見渡しても例がないのです。そしてこれだけ続いたデフレ効果によって通常のデフレでは起こらない問題が起きていてその問題こそが日本がデフレを脱却できない要因となっているのです。

 

物価の上昇に慣れていない

1991年と言えば私はまだよちよち歩きの時です。経済の「け」の字すら知らない時です。バブルを楽しんだ世代はどんどん高齢化し、いなくなっていっているわけです。

 

つまり今の社会人は物価の上昇、インフレを経験していない人が多いということです。

 

四半世紀もの長期的なデフレから日本の今の大企業はデフレありきで成長してきました。通常、商売は安く仕入れて(作って)高く売るが基本です。

しかし日本はデフレが慢性的でしたのでこのセオリーは通用せず、成功できたのは高いものを安く売れた人たちでした

質のいいものをいかに安く売るか。こんなことを考えるのは実は日本人くらいです。先ほど言ったように商売のセオリーは安く仕入れて(作って)高く売る。質のいいものならなおさらどれだけ高く売れるかを考えるものです。

 

より安く、より安く。すっかりデフレに浸りきった日本人はこの考えが染みついています。そんな今の日本社会で物価が上がったからと言ってすぐに値段を上げたらどうなるでしょうか。誰も買わなくなってしまいます。

これのいい例が1998年のマクドナルドです。

当時急激に進んだ円高の影響で日本は物を安く海外から買える状態にありました。つまり円の価値が急速に上がる、デフレが大きく進行している時期です。

そこに目を付けたマクドナルドは当時120円程度だったハンバーガーを半額の60円程度まで値下げし、ハンバーガーは飛ぶように売れました。

 

しかし、急激に進んだ円高が一服し、円安が始まると材料を今までのように安く仕入れることが出来なくなり、半額で売ると赤字になってしまいます。そのため値上げ、というより価格を戻そうとしたわけですが値上げしたことによって売り上げは激減しました。

不思議なことに価格を下げる前、120円で売っていた時よりも売り上げが落ちてしまったのです。

 

原価が上がったので商品の値が上がる。これは至極当然のことなのですがデフレに慣れてしまった日本人は「値上げ」を親の仇のように扱います。例え物価が上がっても安く提供し続けるとここそが優良企業という歪んだ考えが定着してしまっているところがデフレ脱却の重い足かせになっているのです。

 

収入が増えても消費に回さない

私たち世代は物心ついたころからずっとデフレです。好景気なんておとぎ話としか思ってません。

そんな私たちには一時的に景気が上向いても「どうせまた下がるんでしょ?」という思いがどこかにあるものです。

そのため、お金が増えてもお金を消費せず貯蓄する傾向が強いのです。なのでお金の流通量が増え、企業業績が改善しても社員への還元や設備投資というよりも有事に備え貯めこむ企業が多いのです。

日本企業のROEの低さが時折取りだたされますが、それは長期のデフレを経験していることが大きな理由だと思っています。

 

また、ベースアップ、ボーナスのアップなどで社員の給料が増えてもバブル崩壊を経験した両親に育てられた悟り世代は無駄遣いせず貯蓄する傾向があるのです。

これでは社会人の貯蓄額が増えるだけでお金の流れは個人口座でせき止められ、お金が流通しません。

これでは物は売れませんから物価が上昇しないわけです。

 

まとめ

これが日本が世界と同じように金融緩和を行ってもデフレを脱却できない理由です。

日本は長きにわたりデフレを経験し過ぎました。お金はとっても大事なもので無駄遣いをするのは悪いことだし、お金がたくさん入ったからといってすぐ使ってしまう人はダメな人というふうに教え込まれています。

私の母なんかは団塊の世代ですのでお金を使うことが社会のためになるということをいくら説明してもわかってもらえません。

もはや洗脳されているのでは思うほどです(笑)

お金は使ってこそ役に立つ。使いもしないお金を大量に塞き止めておくことは経済にとっては悪影響なのです。

 

金は肥料のようなものだ。

ばらまけば役に立つが、
一ヶ所に積んでおくと
ひどい臭いがしてくる。

byクリント・W・マーチソン

 


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デフレってなに?物価が下がって何が悪いの?

欧米が次々に金融緩和縮小の動きを見せるなか、日本は未だに大規模な金融緩和が続けられています。

 

アメリカは慎重ではありましたが着実に利上げを続け、4月まで2か月続けて物価上昇率が2%に達したこと、トランプ大統領の大型減税の効果で景気が目に見えて回復しており、利上げも加速するのではと言われています。

 

欧州でもドイツでの賃金が上がり始めたのを始め景気減速に歯止めがかかったとのみ緩和の縮小を決めたようです。

 

 

この状況を簡潔に述べれば欧米はデフレを脱却しつつあるが、日本は未だデフレの状態にあるということになります

 

よく聞きますよね。デフレ 

 

このデフレをよく理解するとなぜ日本が不況なのか、物価が上がって何が嬉しいのか、などいろいろな謎が解けるようになってきます。

今回はデフレについて述べようと思います。

 

 

 

そもそもデフレとは何か

巷で言うデフレというのはデフレーションの略です。簡単に言うとお金の価値が上がり物や人の価値が下がることをいいます。

 

お金の価値が上がって物の価値が下がったので今まで120万円で買えていた車が100万円で買える。

人の価値が下がったので今まで20万で雇えてた人が15万円で雇える。

 

このようなことが一定期間継続することをデフレーションと呼びます。

 

一見120万円のものが100万円で買えるようになるのでいいことのように思います。しかし物と同時に人の価値も下がり、お金の価値も上がってるので貰える給料も少なくなっています。

 

すべての人にとってマイナスになるわけではありませんが、経済全体で見るとマイナスだと言われています。

 

それがよくわかるのがデフレスパイラルと呼ばれるものです。

 

  1. 物の価値が下がる
  2. 売ってもあまりお金にならない、企業の収益が悪化
  3. 企業にお金がないのでボーナス、給料が減る
  4. 今までのようにお金を使えなくなる。
  5. 物を買わないようにする。

※1に戻る

 

これを繰り返してどんどん物価の価値が下がり給料が下がり続けるという負の連鎖をデフレスパイラルと呼びます。

 

こうしてみるとデフレがいいものではないということがよくわかりますね。

 

 

なぜデフレが起こるのか

 デフレが起こる原因はいくつかありますがここでは代表的な二つを紹介したいと思います

 

物と人の価値が下がる

 

今まで人の手で行われていたものが機械の発達によって人から機械に置き換わり、生産性が著しく向上するとデフレの要因のひとつになります。物と人の価値が低下するからです。

例えばお菓子工場があったとしましょう。

お菓子を作って、それを仕分けし、袋詰めする。ここまでの工程にたくさんの人が関与していましたがこれらが機械でできるようになりました。これによって人間は機械を管理できる人がいればお菓子が生産できるようになります

 

つまり大量に生産できるので物の価値が下がるのと同時に人が不要になり失業者が増え、消費者が減ることで物が売れなくなる。というデフレが発生するわけですね。

 

お金の価値が上がる

 

お金の価値が上がっていることはなかなか体感しにくいです。お金の価値なんてなかなか意識しないですもんね。

先ほど例に出した120万円の車。100万円で買えるようになったということは車の価値が下がったからだと考える人がほとんどでしょうがお金の価値が上がったので100万円で買えるようになったという考え方も出来るのです。

最も意識しやすいのは贅沢品でしょうか。

大量生産されると物の価値が下がるのと同じでお金が大量にあるとお金の価値が下がります。あなたも財布が暖かい日はついつい物と交換してしまってませんか?

逆に光熱費、家賃、カードローン等支払いがかつかつで財布も寂しい時はどうでしょうか。ほしいものがあっても我慢できることが多いですよね。

これは物よりもお金のほうが大事。つまりお金の価値が上がっていることを意味します。

 

まとめ 

つまり給料が減って物が買えなくなってそれで会社の業績が下がってまた給料が下がってという悪循環が続くと経済がどんどん痩せていってしまうわけです。これがデフレであり、国はこのデフレを何とか食い止めたいわけです。そしてそれを食い止めるためにやれベースアップだ、やれ金融緩和だとやってるわけなんですね。

 


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女性活躍推進法の改正は人手不足解消につながるのか

国は大企業に対して女性登用の数値目標を盛り込んだ行動計画を作ることを義務付けています。

 日本は女性の社会進出が他の先進国と比べて著しく低いこと、少子高齢化により人手不足が深刻なことを踏まえ、現状より女性の働く場、輝く場を増やすよう目標を立てて努力しるように大企業に求めています。

これによって女性の労働環境や待遇が改善され女性登用が増えることを政府は期待しています。

これは女性活躍推進法という法律を基に行われているわけですが、今度この法律を改正し、今までは大企業だけだったのを中小企業にも義務付けようとしているようです。

 

果たしてこの法律改正はどの程度効果があるのか考えていこうと思います。

 

女性活躍推進法の目的は人手不足の解消と女性の社会進出促進の二つですが今回は人手不足の解消という点に絞って考察します。

 

女性の働く場と機会は確実に増える

そもそもこの女性活躍推進法は効果を上げているのです。2016年の4月に施行された法律ですが施行前と現在とで管理職の男女比率などが一定の効果を上げています。

なのでこれを中小企業に広げたからと言ってマイナス効果になるというのは考えにくいと思います。

働き手が増えるわけですから労働力不足解消にもマイナスに働く可能性は低いでしょう。

 

働きたいという女性が増えても人手不足解消は難しいと言わざるを得ない

私は人手不足はまったく別の問題だと考えています。そもそもに女性の社会進出が欧米並みになったとしても足りない人手のほうが多いですし、なにより働く女性が100人増えたからと言って100人分の人手不足が解消するわけではないためです。

これはつまりどういうことかというと人手が不足している仕事というのは大きく分けてこの2種類だからです。

  1. 高度なスキルが要求される職
  2. 誰もやりたくない職

 

1の代表格は医者でしょうか。これも少し特殊な事情で実際に日本に医者が少ないかというとそういうわけではないのですが(ここでは省きます)結果的に求められる医者の数が足りないという状況になっています。では増やそうと言っても一朝一夕に増やすことは出来ません。

こういった専門職の確保には教育課程から考えた長期目線が必要です。今回の女性活躍推進法は短期目線で見た法律ですのでこういった時間のかかる教育が必要な職の人材確保には向かないうえ、専門職での女性活躍はどちらかというと教育の分野になると思います。

 

そして2の代表は建設関係、介護関係、農業・林業関係の職でしょうか。いわゆる3K(きつい、汚い、危険)と言われる仕事ですね。しかもこれらの業種は賃金も安い傾向にあります。

 

新たな働き手が生まれたとしてその働き手も人間です。自分にとって良い仕事に就きたいと思うはずです。彼女たちにとって良い仕事が現在人手不足に陥っている業種である可能性は低いはずです。

しかし誰しもが自分の望んだ仕事に就けるわけではありません。望んだ仕事に就けなくても生きていくために仕事は必要なので望んだ仕事に就けなかった人たちによってこの誰もやりたくない仕事は支えられてきました。なので労働人口の増加=人手不足の解消という式は成り立ちます。一昔前までは。

今はよくも悪くも豊かになりました。働きたくない、働けないなら働かなくても生きていける時代です。

「そんな仕事しかないなら働かなくていいや」こう思われてしまえばそれまでです。

 

なので2の労働力不足解消は女性の労働環境云々の前にそもそもの労働環境、人が働きたいという労働環境を作らなければ問題の解決にはならないのです。

 

 

 まとめ

しかしながらこんな私でも思いつくようなことです。国もこれで本気で人手不足を解消しようなどとは思っていないはずです。どんな微々たるものでも「人手不足が解消した」という客観的なデータがとれさえすれば万々歳でしょう。

この法律でもっとも意識されているのは女性の社会進出の低さです

 

先進国で見てみると日本は本当にワーストです。下手をすると発展途上国より遅れているかもしれないと思うほどです。

しかしなぜ日本は女性の社会進出が低いのか、なぜ上げなければならないのかという話をするとこれでまた記事が1,2本書けてしまいますのでそれはまた別の機会にお話ししようと思います。


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子供の医療費の助成拡大で得た住民は自治体の利益になるのか

今、全国の市町村で子供に対する医療費の助成が行われているそうです。

 

国が定める子供に対する医療費の助成は小学校に入るまでが2割負担。小学生以上が一般成人と同じ3割負担となっていますが、程度の差はありますが実に9割の市町村が小学生以上の子供にも医療の助成を行っているそうです。

 

また、この動きは拡大していて、どんどん助成の割合が大きく、また、対象が広がっているようです。

 

どうしてこんなことをしているのかというとその大きな理由は住民の呼び込み。つまりは「うちは子供の医療費が安いですよ!うちに引っ越して子育てしませんか!」ということのようで、助成の動きは都会より地方のほうに多いようです。

 

少子高齢化、つまり高齢者が増え若者が減る。高齢者の介護費や医療費といった福祉にかかるお金はどんどん増えるのに、税金を納める若者が増えない、減る、生まれてこないという状況ですね。これを打開すべく他所から若者を取り込んでお金を増やそうという作戦なわけです。

 

今回はこの市町村の作戦について考えていきたいと思います。

 

高いより安いほうがいい。住民の増加は期待できる

これは医療費に限ったことではないですが待遇がいいほうがいいですよね。住民税が高いより安いほうがいいです。治安が悪いよりいいほうがいいです。他の市町村より子供にかかる医療費が安いというならそれに魅力を感じて引っ越してくる人はいるでしょう。

小さな子供を抱える世代であれば当然働き盛りでしょうしこれから長らく税金を納めてくれるはずですので狙う層として理想的にも思えます。

 

目的の税収アップにつながるか

問題はここです。住民が増える→税金を納める人が増える→税収アップとなればいいですがこれは無条件で住民が増えた場合です。

今回は子供の医療費を他の市町村より優遇して得た住民たちです。

 

これはマーケティングと一緒ですね。「A」という商品は月あたり100万円の売り上げがあるとします。この商品の売り上げを伸ばすために宣伝広告を行います。

宣伝広告費に200万円かかりました。その結果売り上げが倍の200万円になりました。

売り上げは100万円上がりましたがそのために200万円かけてしまっては100万円の損失です。

また、医療費の助成を目当てに集まってきた住民たちですから皆子持ち、または子供を持つ予定の世帯ばかりでしょう。子供の医療費を助成するということは市町村の医療負担が増えることを意味します。

 

さらに問題なのが軽症での病院の利用頻度が増えることです。

1回病院を利用するのに5万円かかるとします。そんなん誰が利用するかと思うかもしれませんが痛くて仕事が出来ない。このままでは死んでしまいそうだとなれば1回5万円でも利用すると思います。逆に言うとそんなことにでもならない限り利用しないでしょう。

ところが1回の利用が100円だったらどうでしょう。ちょっと咳が出る、ちょっと痛い、何か違和感がある。そんな些細な症状でもとりあえず病院に行っておくかと考える人が増えるわけです。

予防医学という観点からみれば些細なことでも病院に行ったほうが死亡率は下がるでしょう。

しかし経済の観点から見ると費用対効果を考えなければなりません。

医療機関の利用頻度を上げることによって死亡リスクが下がった。しかし死亡リスクが下がったことによって得られた利益より死亡リスクを下げるためにかかった費用が上回れば経済学上は失敗と言わざるを得ません。

 

 

クーポン券をばらまいて来店した客が果たしていくら使ってくれるのか。費用対効果を熟考できていないと痛い目を見そうです。

そして痛い目を見る市町村が多いのではと思っています。

 


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外国人就労の拡大、日本の労働環境はどう変化するか

安倍首相は6月5日の経済財政諮問会議外国人労働者の受け入れの拡大を表明しました。

 

今まで日本は高度な技術を用いる専門職を除き、特別な知識が必要ないいわゆる「単純労働」を行う外国人の受け入れには消極的でした。

 

しかしながら介護、農業といった分野での深刻な人手不足を受けて労働力の確保に外国人の手を借りざるを得ない状況となったということでしょう。

 

この政府の「外国人の就労拡大」によってどうなっていくのかを考えました。

 

問題は一時的には解決する

国が何とかしたい大きな問題が人手不足です。実際には日本人がやりたがらないだけで実際には余ってる手はたくさんあったりするんですがまぁやる人がいない以上、人手不足ですね。

つまり人がほしいんだけど人がいない。そんなところに外国人を入れて補おうということです。

 

人手が不足している多くの職は特別な技術や知識を必要としない単純労働ですから外国人を入れれば問題は解決すると思います。

 

しかし真の問題はその先、10、20年後にあります。

 

必要な人員というのはどの分野であってもその都度その都度変動します。例えば介護現場で言えば介護を必要としている人が圧倒的に多いにも関わらず介護する人が少ないので介護現場は「人手不足」となるわけです。

しかしながら残酷な話ではありますが高齢者は永遠に生き続けるわけではないのでどこかでピークを迎え、介護が必要な高齢者は減少していくことになります。

そうすると今度は介護が必要な人が少ないのに介護をする人が多い。つまり「人員過剰」になってしまうわけです。

 

外国人と仕事の取り合いになる可能性

例に介護現場を出したので介護職で話を進めますが基本、どの分野でも同じことが言えます。(農業従事者が少ないので増やしたが機械化が進んだことにより人手がいらなくなり人員過剰になったというように)

 

介護をするために働きに来た外国人。仕事がなくなったので国へ帰ろう、となれば丸く収まるかもしれませんが日本で生活しているうちに結婚し、子供が出来、日本に根を下ろす人も少なくないでしょう。

そうなった場合、介護の職を失った彼らは他の仕事を探さなければなりません。

 

これによって起こっている問題のいい例がアメリカの移民問題です。

好景気で労働力が必要だった時代は移民の力は大きな経済効果を生みました。しかし、サブプライムローンリーマンショックなど金融危機を受け、アメリカの景気がしぼみ出すと当然仕事も減ります。

仕事は減りますが人口は減りません。それどころかアメリカンドリームを掴むため人口は増え続ける。

 

これによって安い労働力に負け、移民にアメリカ人が職を奪われるという解釈が生まれ問題となったわけです。

 

日本にこの問題を受け止める器量があるか

アメリカは移民国家です。移民によって作られ移民によって成り立っていると言っても過言ではありません。そのため、他国と比べて移民に対して寛大です。グリーンカードなどがそのいい例でしょう。

そんな移民に寛大なアメリカでもあれだけの大きな問題になりました。

 

日本は島国というこもあり、外国人に慣れていません。英語もろくに話せない人も多いですし、世界で見ると日本ほどグローバル化が進んでいない先進国はほかにないと思います。

 

慣れていない、知らないとなるとどうなるでしょうか。よしじゃあ外国人について勉強しよう!と考えるのはほんのわずかな一握りの人達です。ほとんどの人はどうするかというと自分の持つ知識から想像を膨らませるのです。

 

その結果どうなるか、偏見と差別が生まれるのです。

 

そんな国が外国人に仕事を奪われた、外国人のせいで困窮しているなんてことになったらどうなるでしょうか。

 

きっと世界がドン引きするようなヘイトスピーチが行われるような気がしてならないのです。

 

仕組み作りより意識改革

外国人労働者の受け入れ拡大に向けて政府は仕組み作りに動いています。それはどういう基準で外国人を受け入れるのか、待遇はどうするのか、などです。

確かにそれも大事なことなのですが日本のこの閉鎖的な考え方を変えないと大きな問題になると思います。

 


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